マジックといかさま

私がよく見るサイトの一つにマジェイアのカフェがある. マジェイア氏はコラムの中で

タネを教えてもらって感心する観客など、100人に1人くらいです。あとの99人は、タネを知ったとたん、「なーんだ、そんな簡単なことだったのか」といった反応になります。今見た不思議な現象に対する感激や驚きも急激に色あせてしまいます。 種明かしは、絶対、観客へのサービスにはならないことを重々知っておいてください。観客を失望させるだけです。

と,マジックのネタばらしについて厳しく戒めていらっしゃるが,どうやら私はその100人に1人らしい. ただし子供のときなど簡単なプレイイングカードのマジックなどをやったりしていた(実はいわゆるトリックカードも持っていたりした)ので完全な素人とは言えないのかもしれないが. 素晴らしいマジックを観た後はそのタネが知りたくなるし,タネを知っているマジックが流麗に行われるところを観るとただただ感動してしまう. 確かにこんな人間は稀らしい. 私は結構マジックのタネを知っており, テレビなどでもあまり巧くないマジシャンの演技だとタネが見えたりしてしまうのだが,それでも興味は尽きない. それに対して,かみさんは99人の代表のようだ. マジック番組を見ていると私に執拗にネタばらしをせがむ,そのくせネタを知るや否や急速に興味が薄れるようだ. マジックのネタばらしは夫婦不和のタネともなる. まったくマジェイア氏のおっしゃる通りである.

マジックのネタと数学のトリッキーな証明とはちょっと似ている.
まさかここでそれが出てくるとは,というやつ.例えばシュワルツの不等式とかね.

マジックのネタとマージャンのいかさまはとっても似ている.
学生時代麻雀に,いや阿佐田哲也の麻雀放浪記に皆ではまった. 常には夜な夜な誰かの下宿に参集しては朝まで麻雀に打ち興じただけなのだが,いつだったかいちどだけ「アリアリ」でやろうといことになった. いや何も「喰い断・後付け」ありでやろうというわけではない. 我々の仲間内では「喰い断・後付け」ありは普通のルールでわざわざ断るまでもない. イカサマありでやろうというのである. 「千鳥」に積む者あり「ドラ爆」を仕込む者ありはたまたもっと凝った仕掛けを弄ずるものあり. しかし彼らの努力は一瞬で水泡に帰した. 私の「ツバメ返し」が炸裂したからである. 麻雀のイカサマの手法はマジックのタネに通じるところがある. 要はばかばかしいぐらいの単純さと洗練されたミスディレクションである. みんなで一生懸命イカサマをやろうとしているとミスディレクションなんてまったく必要ない. みんな自分の仕込みで手一杯で他人の手元など見る余裕はない. しかし,「ツバメ返し」が決まるとは.これもみんなの「まさかそれはやらんだろう」という先入観のせいだろうね.

miscs/マジックといかさま.txt · 最終更新: 2010/03/17 13:32 by kimi
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